通信・インフラ SPECIAL REPORT — Vol.585

固定電話のIP化に法人はどう備えるか|2026年のPSTN移行を整理

【PR】本記事は広告(アフィリエイト)を含みます。料金・仕様は目安で変動します。最新情報は各公式でご確認ください。 「2024年に固定電話が使えなくなる」「PSTN廃止で電話番号が変わる」——数年前からこうした見出しが流 […]

編集部 / biz-trend.works
| 2026.06.17 公開 | 更新:2026.06.20 | 読了 8分
固定電話のIP化に法人はどう備えるか|2026年のPSTN移行を整理
Photo by BizTrend 編集部 / 2026.06.17

【PR】本記事は広告(アフィリエイト)を含みます。料金・仕様は目安で変動します。最新情報は各公式でご確認ください。

「2024年に固定電話が使えなくなる」「PSTN廃止で電話番号が変わる」——数年前からこうした見出しが流れ、経営者や総務担当者を不安にさせてきました。実際には、報じられた内容には誤解も多く、何が起き、自社が何に備えるべきかを正確に把握している企業は意外と多くありません。固定電話の基盤であるPSTN(公衆交換電話網)のIP網への移行は、2024年から2025年にかけて段階的に進み、さらにその先には銅線(メタル回線)そのものの段階的な廃止という、より大きな構造変化が控えています。

本記事は、特定のサービスを推すのではなく、2026年時点で何が起きているのかを事実ベースで整理し、法人が落ち着いて備えるための論点を提示します。煽りや断定を避け、目安と要確認の姿勢で、CFO・総務・情シスが自社の対応を判断する材料を整えます。

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何が起きたのか:PSTNのIP網移行(2024〜2025)

結論:2024年1月のPSTNのIP網移行は主に電話局側の中継網の切り替えで、電話番号や日常の通話は継続でき、多くの法人への直接影響は限定的だった「固定電話が使えなくなる」という表現は正確ではありません(2026年時点・公開情報・要確認)。

事実関係を整理します。NTT東日本・西日本は、2024年1月に公衆交換電話網(PSTN)の中継部分をIP網へ切り替えました。設備面の移行は2025年1月までに完了したと案内されています(2026年時点・公開情報・要確認)。重要なのは、変わったのは主に「電話局側のネットワークインフラ」であり、利用者の電話機や宅内配線の入れ替えは原則不要だった点です。アナログ回線・ISDN回線の利用者は「メタルIP電話」へ移行しましたが、これは電話機からNTT局までは従来のメタル回線を活かし、中継部分のみをIP化する仕組みです。つまり、多くの企業にとって、PSTNのIP網移行そのものによる日常業務への直接的な影響は限定的だった、というのが実態に近い理解です。

本当に備えるべきは「メタル回線の段階的廃止」

結論:法人が中期的に注視すべきは、メタル(銅)回線の段階的廃止(2026年度撤去開始・2035年度終了予定・要確認・変更され得る)。アナログ電話・ISDN・一部の専用線や警備機器の通信経路に中長期で影響が及ぶ可能性があり、慌てる必要はないが長期計画に織り込む価値があります

むしろ、法人が中期的に注視すべきは、その先にあるメタル(銅)回線そのものの段階的廃止です。NTTは、老朽化が進むメタル回線について、2026年度から撤去を開始し、2035年度までに全国でサービスを終了する方針を公表しています(2026年時点・公開情報・要確認・スケジュールは変更され得る)。これは、メタル回線に依存しているアナログ電話・ISDN・一部の専用線やセキュリティ機器の通信経路に、中長期で影響が及ぶ可能性を意味します。2024年のIP網移行が「ネットワークの内部の話」だったのに対し、メタル回線廃止は「自社が使っている回線そのものが将来なくなる」という、より直接的なテーマです。慌てる必要はありませんが、長期計画には織り込んでおく価値があります。

「2024年の移行」と「メタル回線廃止」は別物 2024〜2025年:IP網移行 中継網(電話局側)の切り替え 電話番号・通話は継続 業務影響は限定的 2026〜2035年度:メタル回線廃止 銅線そのものを段階的に終了 アナログ・ISDN依存業務に影響 本当に備えるべきテーマ

影響を受けやすい設備をチェックする

自社で確認すべき対象を整理します。下表は、メタル回線やアナログ回線に依存しがちな設備と、確認すべき観点をまとめたものです。該当があれば、移行の選択肢を早めに検討しておくと安心です。

対象設備 確認すべき観点 移行先の方向性(目安)
アナログ電話・ビジネスフォン 回線種別・主装置の対応状況 ひかり電話・クラウドPBX等
FAX 回線依存・通信モードの設定 IP網対応機・クラウドFAX
ISDN利用業務 受発注EDI・決済端末の経路 インターネットEDI等への移行
警備・エレベーター通報 緊急通報の通信経路 事業者・保守会社へ要確認

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法人の備え方:慌てず段階的に

備えの基本は、棚卸しから始めることです。第一に、自社の電話・FAX・通信設備が、どの回線種別を使っているかを一覧化します。第二に、メタル回線やISDNに依存している業務(EDI、決済、警備通報など)を洗い出し、移行の必要性と期限感を整理します。第三に、移行先の候補(ひかり電話、クラウドPBX、インターネットEDIなど)を比較し、自社の規模と業務に合うものを検討します。これらは数年単位で進められるテーマであり、一度に全部を変える必要はありません。むしろ、設備更新やオフィス移転、リース満了といった既存のタイミングに合わせて、計画的に切り替えていくのが、コストと手間の両面で現実的です。

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編集独立性:提携外の選択肢も公平に

本記事は広告を含みますが、IP化への移行先には提携先以外にも多くの選択肢があります。NTT東日本・西日本のひかり電話、ドコモビジネス(NTTコミュニケーションズ)やKDDI、ソフトバンクの法人IP電話サービス、各社のクラウドPBX、独立系のクラウドFAXなどは、料金・機能・サポートがそれぞれ異なります。提携の有無を問わず、まずは自社の現状(回線種別・通話量・拠点数)を棚卸ししたうえで、移行先を公式情報で横並びに比較し、業務に合うものを選ぶことをおすすめします。特に警備・決済・EDIなどの重要経路は、独断で切り替えず、契約先と相談しながら進めるのが安全です。電話環境の移行先としてクラウド化を検討する場合はクラウドPBXを比較|オフィスの電話環境をクラウド化する選び方が、機能・料金・サポートの比較材料になります。

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抱える設備別・あなたに合う備え方(モデルケース)

同じIP網移行でも、自社が使っている設備によって優先して確認すべきことは変わります。自社に近いタイプから、慌てず段階的に備えてください。

タイプA:アナログ電話・ビジネスフォンを使っている(例:複数の内線と外線を主装置でまとめる従来型の電話環境)

おすすめは回線種別と主装置の対応状況の確認から始めることです。そのうえで、ひかり電話やクラウドPBXなどへの移行先を検討します。リモート対応や拠点間内線を見据えるならクラウド化が選択肢になります。

タイプB:FAXを業務で日常的に使っている(例:受発注や請求でFAX送受信が残っている)

おすすめは回線依存と通信モードの設定の確認です。IP網で送受信が不安定になる場合に備え、IP網対応機やクラウドFAXへの切り替えを検討します。重要書類の送達確認の運用もあわせて見直します。

タイプC:ISDNを使う受発注EDIや決済端末がある(例:ISDN経由のEDIやクレジット決済端末が稼働中)

おすすめは受発注EDI・決済端末の経路の確認です。影響が業務停止に直結しやすいため、取引先や端末提供元と移行方法を早めにすり合わせます。代替手段の検証期間も日程に含めます。

共通するのは、移行の話題に慌てず「自社のどの設備がメタル回線に依存しているか」を棚卸ししてから動く姿勢です。複数のタイプに当てはまる場合は、業務停止リスクの高い設備から順に手当てするのが現実的です。

よくある質問

PSTNのIP網移行で固定電話は使えなくなりますか。

いいえ。2024年1月の移行は主に電話局側の中継網の切り替えで、電話番号や日常の通話は継続できるとされ、多くの法人への直接影響は限定的でした。「使えなくなる」という表現は正確ではありません(2026年時点・公開情報・要確認)。

法人が中期的に注視すべき点は何ですか。

メタル(銅)回線の段階的廃止です。2026年度に撤去開始・2035年度終了予定とされ(要確認・変更され得る)、アナログ電話・ISDN・一部の専用線や警備機器の通信経路に中長期で影響が及ぶ可能性があります。

今すぐ何か対応が必要ですか。

慌てて切り替える必要はありませんが、自社の電話・FAX・警備機器などがどの回線に依存しているかを棚卸しし、長期の設備計画に移行を織り込んでおく価値があります。詳細は通信事業者の最新案内を確認してください。

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備える設備が見えたら、電話環境のクラウド化や契約前の確認点もあわせて読むと移行が進みます。

まとめ

2024年から2025年にかけてのPSTNのIP網移行は、主に電話局側のインフラの切り替えであり、多くの法人にとって日常業務への直接的な影響は限定的でした。むしろ中期的に注視すべきは、メタル回線の段階的廃止(2026年度開始・2035年度終了予定・要確認)です。法人の備えは、設備の棚卸し、メタル・ISDN依存業務の洗い出し、移行先の比較という三段階で、数年単位で計画的に進めるのが現実的です。「固定電話が使えなくなる」といった煽りに惑わされず、自社の重要な通信経路は契約先に個別確認し、提携の有無を問わず複数の移行先を冷静に比較してください。

【PR】本記事は広告(アフィリエイト)を含みます。掲載のサービスには当サイトと提携関係にあるものと、提携関係にないものの双方が含まれます。制度・スケジュール・料金は2026年時点の公開情報や目安で今後変動し得るため、自社の対応は契約先や各公式の最新情報でご確認ください。



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