営業・マーケティング SPECIAL REPORT — Vol.1887

インサイドセールスを解説|分業で商談数を増やす組織の作り方とは

【PR】本記事はアフィリエイトプログラムを利用しています。施策の効果・ツールの料金・対象条件は変動するため、検討時点の公式情報や専門家にご確認ください。 「営業が訪問に追われて、新規の掘り起こしまで手が回らない」――中堅 […]

編集部 / biz-trend編集部(株式会社弥)
| 2026.07.01 公開 | 更新:2026.07.27 | 読了 8分
インサイドセールスを解説|分業で商談数を増やす組織の作り方とは
Photo by BizTrend 編集部 / 2026.07.01

【PR】本記事はアフィリエイトプログラムを利用しています。施策の効果・ツールの料金・対象条件は変動するため、検討時点の公式情報や専門家にご確認ください。

「営業が訪問に追われて、新規の掘り起こしまで手が回らない」――中堅企業の経営者が抱えるこの悩みに対し、近年広がっているのがインサイドセールスという分業の発想です。インサイドセールスは、訪問せずに電話やメール、オンライン会議で見込み客と接点を持ち、商談として有望なものをフィールドセールス(訪問営業)へ引き継ぐ役割を担います。本記事では、なぜ分業が商談数の増加につながるのか、その仕組みと組織の作り方を経営視点で解説します。

結論:インサイドセールスの本質は「商談化の前工程を専任化する」ことにあります。訪問営業が抱えていたリードのフォローや掘り起こしを切り出して専任化すると、フィールドセールスは確度の高い商談に集中でき、組織全体の商談数を底上げしやすくなります。立ち上げは、まずインバウンド型(SDR)から小さく始め、運用が固まってからアウトバウンド型(BDR)へ広げる順序が無理のない進め方です。

インサイドセールスが必要とされる背景

BtoBの購買では、買い手が営業に会う前に検討プロセスの半分以上を自力で進めるとされ、複数の関係者が意思決定に関わります。つまり、リードが入ってから商談化するまでには、適切なタイミングでの情報提供や検討の後押しといった「育成」の工程が欠かせません。ところが訪問営業がこの工程まで一手に担うと、移動時間に追われて初動が遅れ、確度の高いリードを取りこぼしがちです。前工程を専任の役割に切り出すことで、接触のタイミングを逃さず、商談として渡せる状態に整えてから引き継げるようになります。

もう一つの背景が、人材確保の難しさです。経験豊富な営業担当を増員するのは容易ではなく、採用しても育成に時間がかかります。インサイドセールスは、訪問を伴わない分、勤務形態の柔軟性が高く、トークの型を整えれば比較的早く戦力化しやすい役割とされます。限られた人材で営業の生産性を高める手段として、訪問に向く人材を確度の高い商談に集中させ、前工程を別の人材が担うという役割分担は、人手不足が続く環境と相性がよい考え方です。

SDRとBDR:2つの型の違い

インサイドセールスは、リードの入り口によって大きく2つの型に分かれます。下表で役割の違いを整理します。

項目 SDR(反響型) BDR(新規開拓型)
リードの入り口 問い合わせ・資料請求などの反響 自社が狙う企業へ能動的に接触
主な動き 反響リードを育成し商談化 ターゲット企業へアプローチし接点創出
向く対象 中小〜中堅企業のリード対応 中堅〜大手の重点アカウント開拓
最重要KPIの例 商談化数・商談化率 商談化数・接点獲得数
立ち上げ難度 比較的着手しやすい 戦略設計が必要で難度は高め

日本で導入されているインサイドセールスの多くはSDRとされ、立ち上げ時もSDRから始める例が一般的です。BDRは狙う企業を定めて戦略的に動くため、ABM(重点顧客への個社別アプローチ)と組み合わせて運用されることもあります。

分業で商談数が増える理屈:訪問営業1人がリード対応から商談、受注まで担うと、各工程が手薄になります。前工程をインサイドセールスに切り出すと、訪問営業は受注確度の高い商談に時間を集中でき、同じ人員でも商談の母数と質を両立しやすくなります。鍵は「どの状態になったら引き継ぐか」の基準を両者で合意しておくことです。

分業の流れを図で見る

下図は、マーケティングからインサイドセールス、フィールドセールスへとリードが引き継がれる流れの一例です。各段階の間に引き継ぎ基準を置くことで、確度の低いリードが営業に流れ込む無駄を抑えられます。

マーケ:獲得 インサイドS:育成・商談化 フィールドS:受注 引き継ぎ基準A 引き継ぎ基準B
役割分担とリード引き継ぎの流れ(目安。組織により段階・名称は変動)

立ち上げの進め方と土台づくり

立ち上げでは、まず1〜2名のSDRから小さく始め、リードの定義・引き継ぎ基準・トークの型を固めるのが現実的です。インサイドセールスは行動量と履歴の蓄積が成果を左右するため、接触記録を残す仕組みが前提になります。記録が手作業だと負担が重く運用が続かないため、CRMやMAなどのツールに乗せ、入力を最小限にする設計が重要です。社内の業務連携を整える観点としてバックオフィスDXの進め方ワークフローシステムの基礎もあわせてご覧ください。

つまずきやすい点と向き合い方

分業でつまずきやすいのは、(1)引き継ぎ基準が曖昧で確度の低い商談が営業に流れる、(2)インサイドセールスの評価をアポ数だけで測り、質が下がる、(3)記録の入力負担が重く行動が積み上がらない、の3点です。回避には、商談化の定義を両部門で合意し、評価を量と質の両面で設計し、入力を軽くする仕組みを整えることが効きます。法人のデジタル接点を広げる関連としてSNS運用ツールの選び方も参考になります。

とくに見落とされがちなのが、インサイドセールスとフィールドセールスの関係づくりです。前工程の役割は、ともすると「アポを取るだけの部署」と軽く見られ、現場で軋轢が生まれることがあります。これを避けるには、商談化したリードがどれだけ受注につながったかを両部門で共有し、インサイドセールスの貢献を受注ベースでも評価する仕組みが有効です。両者が同じゴールを見ている状態を作ることが、分業を機能させる土台になります。

運用が軌道に乗ってきたら、対象を反響対応のSDRから、狙った企業へ能動的に接触するBDRへと広げる選択肢も出てきます。BDRは戦略設計の難度が高く、重点顧客の選定や個社別のアプローチ設計が前提になるため、ABM(重点顧客への個社別マーケティング)の発想と組み合わせて検討する企業もあります。いずれにせよ、まずはSDRで分業の型と記録の習慣を固め、そのうえで開拓型へ段階的に踏み出す順序が、無理のない拡張の進め方です。

状況別・あなたの会社に合うインサイドセールスの始め方(モデルケース)

同じ「分業で商談を増やしたい」でも、リードの入り口や組織の状態で着手の型は変わります。自社に近いタイプを起点に、SDR・BDRのどちらから始めるかを当てはめてみてください。

営業・マーケティング

タイプ別 おすすめ早見表

自分に近いタイプから、向いているサービスと理由を確認。詳しくは下のケース別解説で(料金・条件は各社の公式情報で要確認)。

こういう人・ケース おすすめ 特徴・選ぶ理由
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タイプA:問い合わせや資料請求は来るが、訪問営業が移動に追われ初動が遅い

おすすめは反響型(SDR)から小さく始める進め方です。反響リードの育成と初動連絡を専任化すると、訪問営業は確度の高い商談に集中できます。まず1〜2名で、リードの定義と引き継ぎ基準、トークの型を固めることから着手します。

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タイプB:狙いたい大手・重点企業はあるが、能動的な開拓に手が回らない

おすすめはSDRで型を固めてから新規開拓型(BDR)へ広げる進め方です。BDRは戦略設計の難度が高く、重点顧客の選定や個社別アプローチが前提になります。まず反響型で分業の型と記録の習慣を作り、そのうえで開拓型へ段階的に踏み出します。

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タイプC:すでに分業を始めたが、確度の低い商談が営業に流れ込んでいる

おすすめは引き継ぎ基準の再合意と評価設計の見直しです。「どの状態になったら引き継ぐか」を両部門で言葉にし、評価をアポ数だけでなく受注への貢献でも測る設計に整えます。前工程の貢献を受注ベースで共有すると、両者が同じゴールを見やすくなります。

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タイプD:記録が手作業で、行動量が積み上がらず効果が見えない

おすすめはCRMやMAに乗せて入力を最小限にする土台づくりです。インサイドセールスは行動量と履歴の蓄積が成果を左右します。手入力が重いと運用が続かないため、メールやカレンダー連携で記録の負担を下げる設計を先に整えます。

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いずれのタイプも、まずSDRで分業の型と記録の習慣を固める順序は共通します。複数のタイプに当てはまる場合は、自社のリードがどこで止まっているかを確かめ、専任化すべき工程から目的ごとに進めるのが現実的です。

まとめ:前工程の専任化で商談数を底上げする

インサイドセールスは、訪問営業が抱えていた育成・掘り起こしを専任化することで、組織全体の商談数を底上げする分業の仕組みです。立ち上げはSDRから小さく始め、引き継ぎ基準と記録の仕組みを固めてから広げる順序が無理なく回せます。まずは自社のリードが「どこで止まっているか」を確かめ、専任化すべき工程を見極めることから始めるとよいでしょう。

よくある質問

Q. インサイドセールスとテレアポは何が違いますか。
A. テレアポがアポイント獲得を主目的とするのに対し、インサイドセールスは見込み客を育成し、商談として有望な状態に整えてからフィールドセールスへ引き継ぐ役割を担います。電話だけでなくメールやオンライン会議も使い、商談化の前工程を専任化する点が特徴です。

Q. SDRとBDRはどちらから始めるべきですか。
A. 立ち上げ時は反響型のSDRから小さく始める例が一般的です。BDRは狙う企業を定めて戦略的に動くため、戦略設計の難度が高めです。まずSDRで分業の型と記録の習慣を固め、運用が軌道に乗ってから開拓型のBDRへ段階的に広げる順序が無理のない進め方です。

Q. 分業を機能させる鍵は何ですか。
A. 「どの状態になったら引き継ぐか」という商談化の定義を、インサイドセールスとフィールドセールスの両部門で合意しておくことです。あわせて、商談化したリードがどれだけ受注につながったかを共有し、前工程の貢献を受注ベースでも評価する仕組みがあると、両者が同じゴールを見やすくなります。

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前工程を専任化したあとは、引き継ぐ型や狙い先の戦略まで整えると、分業がより機能します。関心に近いものからお読みください。

本記事は情報提供を目的とした一般的な整理であり、特定の手法やツールの導入を推奨するものではありません。料金・効果・対象条件は変動するため、検討時点の各社公式情報をご確認ください。



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